上関原発をめぐる裁判の動き

共有地訴訟

 1999年2月5日、四代地区の反対派住民4人は中電が地区共有地の一部を交換取得した所有権転移登記は無効として、登記抹消などを求める訴訟を山口地裁岩国支部に提訴した。その後、四代地区の全世帯主を被告にして、入会権確認を求める追提訴を行った。2003年3月28日、山口地裁岩国支部は入会権に基づく使用収益権を認め、現状変更を禁じた。2005年10月20日、二審の広島高裁は入会権がすでに時効で消滅したとして原告敗訴の判決を出したため、最高裁に上告。最高裁第一小法廷は、2008年4月14日、上告を棄却したが裁判官5人中裁判長を含む2名が反対意見を付けた。

 

神社地訴訟

 中電が建設予定地内の神社地を買収したのに対し、2004年11月、反対派の氏子が山林の所有権転移抹消と現状変更禁止、工事の禁止を求めて山口地裁岩国支部に提訴。2005年3月に入会権確認を求めて提訴し、併合審理された。山口地裁岩国支部は2007年12月13日、入会権の一部権利者による不適として訴えを却下。2009年6月25日、提訴審判決で広島高裁は登記や現状変更の訴えは破棄したが、入会権確認の部分を地裁へ差し戻し。2009年7月7日、最高裁に上告。2010年9月15日、最高裁は双方の上告を受理せず、所有権転移登記抹消と工事禁止の訴えを棄却した高裁判決が確定。入会権確認については山口地裁岩国支部に審理を差しされた。十分の証拠があったが認められなかった。

 

漁業補償契約無効確認訴訟

 2000年6月13日、祝島漁協と祝島の漁業者3人が漁業補償契約の無効確認などを求めて提訴。2006年3月23日、山口地裁岩国支部は無効確認の訴えを棄却したが、自由・許可漁業の操業権を認めた。2007年6月15日、広島高裁は提訴審判決で許可・自由漁業の操業容認を取り消し、建設差し止めの付帯提訴を棄却したため、最高裁に上告。2008年10月30日、最高裁第二小法廷は上告を棄却、二審判決が確定した。

 

中電株主代表訴訟

 2000年7月18日、原発建設の目処が立っていないのに漁業保証金を支払い、株主に損害を与えたとして、社長らを相手に反対派株主が損害賠償請求を広島地裁に提訴。2003年1月29日、広島高裁で敗訴し、控訴。2004年10月7日に敗訴確定。

 

詳細差し止め仮処分申請

 2005年8月1日、祝島漁協の組合員53人が詳細調査差し止め仮処分を地裁岩国支部に申請。2007年2月5日、却下。広島高裁に抗告。2009年1月27日に棄却。

 

埋立免許取消訴訟

 2008年10月20日、祝島島民74人が祝島の漁業者が漁業保証金を受け取っていない段階で免許を出すのは違法であるとして、埋立免許を不許可にするよう提訴。知事が免許を出したため、差し止めから取消へ変更し継続中。

 

自然の権利訴訟

 2008年12月2日、スナメリなど希少生物・長島の自然を守る会・祝島島民の会・個人111人で埋立免許の埋立免許の取り消しを求めるよう山口地裁に提訴。野生動物については原告適格がないとして棄却されたが、その他は継続審議中。2010年11月24日、2009年10月の中国電力による工事区域を示す灯浮標の設置をもって「着工」とするのは誤りであって、中国電力への埋め立て免許は失効しているとする請求を追加。

 

埋め立て工事妨害禁止仮処分

 2009年10月9日、中電が祝島島民の会と会員などに対して海面埋め立て工事の妨害禁止を求める仮処分を申請。山口地裁岩国支部と広島高裁が妨害禁止仮処分を認める決定を出したため、最高裁へ許可抗告。2010年11月19日、一部を除き抗告を許可。

 

埋め立て工事妨害に対する制裁金請求の仮処分(海域)

 2010年2月2日、中電は埋立て工事妨害禁止仮処分の地裁決定を受け、仮処分に違反した場合は1日あたり936万円を中電に支払うように命じることを求めた。山口地裁岩国支部は1日あたり500万円に減額して認めたため、広島高裁に抗告。広島高裁が抗告を破棄したため、最高裁に特別抗告を行った。2010年11月29日、最高裁は特別抗告を棄却。

 

4800万円損害賠償請求訴訟

 2009年12月15日、中電は埋め立て工事の妨害で損害を被ったとして、祝島島民2人、シーカヤッカー2人に約4800万円の損害賠償を求めて山口地裁岩国支部に提訴。山口地裁に場所を変更して継続審議中。

 

田ノ浦海岸工事妨害禁止仮処分(陸域)

 2010年7月22日、中電は祝島島民の会、島民6人などに対し、田ノ浦海岸の作業区域への侵入やテント設置などを禁止するよう山口地裁申し立て。2011年2月21日、山口地裁は妨害禁止を命じる決定をした。 しかし2012年7月、中国電力が取り下げ。↓の間接強制もなくなった。

 

田ノ浦海岸工事妨害に対する間接強制申し立て(陸域)

 2011年3月1日、中電は仮処分決定に従わず予定地海岸で妨害行為を続けた場合、1日あたり936万円を支払うよう求める間接強制を申し立てた。2011年3月25日、山口地裁は、妨害を続けた場合、1日あたりそれぞれ70万円を中国電力に支払うよう命じる間接強制を認める決定を出した。

 

田ノ浦町道使用妨害禁止仮処分

 2010年9月28日、祝島島民らが中国電力に対し、建設予定地である田ノ浦の町道や海岸部の使用を中電が妨害することを禁止するよう山口地裁に求めた。2011年2月21日、仮処分申請を却下。2011年3月7日、広島高裁に抗告。

 

広域での仮処分申請(海域)

 2011年2月21日、中電は山口地裁に予定地から半径21キロ圏内の海域での妨害を禁止するよう仮処分を申請。2011年3月28日、中電が仮処分申請を取り下げ。

 

 

 

 

 

 

ホームページ作成協力

 

写真・映像提供 東条雅之 

スナメリチャンネルより

 

中国電力スラップ訴訟止めよう会

 

制作者 岡本直也(祝島在住)